営業支援だけじゃない！Salesforceでなにができるの？
Salesforceとは？
Salesforceとは、Salesforce社が提供するCRMプラットフォームの総称です。
CRMとは「Customer Relationship Management」の略で、CRMプラットフォームは、広く顧客との関係やその情報を管理するために使われます。
その中でも、Salesforceは一つのプラットフォームで営業からマーケティング、カスタマーサービスまで、複数の部門を横断して顧客情報を一元管理することができるという点で優れており、CRMプラットフォーム世界No. 1のシェアを誇っています。
今回は、このSalesforceが提供するプラットフォームについて代表的な3つのサービスをご紹介します。
Salesforceの3つのサービス
Salesforceには3つの代表的なサービスがあります。
- Sales Cloud：SFAシステム。営業支援に特化したプラットフォーム。見込み客や取引先の情報など営業活動に必要な一連の情報を可視化することができる。
（実用例：株式会社NTTデータ×旭化成株式会社／デジタル経営基盤の再構築） - Service Cloud：カスタマーサポートシステム。顧客満足度向上のために顧客からの問い合わせを一元管理することができる。
（実用例：アビームコンサルティング株式会社×東京海上日動あんしん生命保険株式会社／「インターネット申込システム」の基盤構築） - Marketing Cloud：MAツール。自動化を通じてマーケティング施策を効率化することができる。
（実用例：PwCコンサルティング合同会社×アパレルチェーンブランド小売業者／マーケティング業務フローの自動化を確立）
これら3つのサービスについて紹介します。
Sales Cloud
Sales Cloudは、営業支援（SFA）に特化したプラットフォームです。
一連の営業活動を可視化することはもちろん、新規顧客の発掘からナーチャリング、そして案件の受注まで営業業務の全てを完結することができ、Salesforceの代表的なサービスです。
“Sales Cloudは、スピーディで効率的な営業活動を助ける営業支援ソフトウェアです。 営業チームに必要なすべての機能を1つの統合プラットフォームに集約し、スマートな営業活動を可能にします。”
引用： Salesforce, Inc.／Sales Cloud
【主な機能】
Service Cloud
Service Cloudは、カスタマーサービスに特化したプラットフォームです。
顧客からの問い合わせを管理し、顧客との継続的なコミュニケーションを可能にして、 顧客満足度向上を主な目的として使用されます。
【主な機能】
Marketing Cloud
Marketing Cloudは、デジタルマーケティングに特化したプラットフォームです。
MAツールとも呼ばれるように、マーケティング施策の自動化、効率化を目的として使用されます。
【主な機能】
Salesforceの活用事例
Salesforceの3つの主要なサービスについてご説明しましたが、実際の活用事例を紹介します。
【紹介事例】
- 株式会社NTTデータ×旭化成株式会社：デジタル経営基盤の再構築
- アビームコンサルティング株式会社×東京海上日動あんしん生命保険株式会社：「インターネット申込システム」の基盤構築
- PwCコンサルティング合同会社×アパレルチェーンブランド小売業者：マーケティング業務フローの自動化を確立
株式会社NTTデータ×旭化成株式会社：
デジタル経営基盤の再構築
旭化成はNTTデータの支援を受けて、機能材料事業におけるデジタル経営基盤の再構築を目的として、Salesforce Sales Cloudを活用しました。
機能材料事業の、グローバルかつ複雑なサプライチェーンにおいて情報を正確に把握し、 データドリブンな経営管理の高度化を達成するために、経営基盤自体の再構築を行うことが必要でした。
具体的には、Anaplanで管理する製品別情報とSales Cloud上の営業情報の連携させることによって、 どの製品がどれくらい収益に貢献しているのか、可視化しました。
”これまでの経験や勘に頼った判断から、データを元に分析できるようにするため、 機能材料事業の部門で導入していたSalesforce Sales Cloudと連携させることで、マーケティングと経営管理情報の融合を図れるのではないかと考えました”
引用： NTTデータ／
その事業、本当に儲けられるの？
～旭化成の機能材料事業が目指すデータドリブン経営～
このように、Sales Cloudを企業に合わせた形にカスタマイズすることで、 SFAにとどまらず、経営管理においても活用されています。
アビームコンサルティング株式会社×東京海上日動あんしん生命保険株式会社：
「インターネット申込システム」の基盤構築
東京海上日動あんしん生命保険株式会社は、アビームコンサルティング株式会社の支援を受けて、
すべての手続きをインターネットで完結させたいという顧客ニーズに対応するための「インターネット申込システム」の基盤構築を行いました。
構築にあたって、保険業界特化型CRMプラットフォームである””Vlocity””と、Salesforceの””Financial Services Cloud””の二つを連携して導入しました。
“”Financial Services Cloud””とは、先述したServices Cloudと違い、対象ユーザーが金融サービスに特化されているため、世帯単位での情報管理や口座情報の管理が可能になっています。
それ以外にも、AIエンジン””Salesforce Einstein””など、ニーズ合わせてよりスペシャライズされたプロダクトをSalesforceで見つけることができます。
引用：アビーム／東京海上日動あんしん生命の顧客価値向上を支援
PwCコンサルティング合同会社×アパレルチェーンブランド小売業者：
マーケティング業務フローの自動化を確立
アパレルチェーンブランド小売業者は、マーケティング施策であるメール、ショートメッセージの送信を社外の業者に委託して行なってました。これには、毎月メーリングリストを手作業で作成する工数が発生するだけでなく、リスト流出のリスクもありました。
これに対し、PwCはMarketing Cloudの導入を行うことで、毎月20件以上のメッセージやプロモーションを処理できるようにし、マーケティング業務フローの自動化を確立しました。
さらに、このMaketing Cloudと既存の店舗LINE公式アカウントを紐づけることで、実名登録によるLINE会員とのコミュニケーションチャンネルを作り、マーケティング力を強化しました。
引用：PwC／マーケティングクライアント事例②
将来的な展望
数あるCRMツールのなかで、Salesforceが選ばれる理由はどこにあるのでしょうか？
これまで事例を通じ、外部連携やカスタマイズのしやすさ以外にも、Salesforceはクラウドサービスのため初期投資が少なく、導入がしやすいツールです。
ライセンス購入による利用ユーザーあたりの月額課金で、1ユーザーあたり3,000円から導入することができます。
”お客様は使う人数に応じてライセンス数を決めるだけです。中小企業にとっては、これだけでも選ぶ理由になります。莫大なシステム投資を行なわなくても、大企業と同じシステムをいわば『割り勘』で利用できるのですから。”
引用： セールスフォースジャパン／なぜいまだにSalesforceが選ばれるのか？
ビジネスの成長段階に合わせて、必要な分だけ課金できるシステムにSalesforceの優位性があり、
導入を検討する企業は今後も増えると思われます。
Salesforceのメリット
- 外部連携のしやすさ
- ニーズに合わせてカスタマイズできる
- 初期投資が少ない
Salesforceのデメリット
- 独自開発を外注する場合は初期投資として構築費がかかる
- 使用者は慣れるまで負担が増える
富士誇（フジコ）の見解
世界中で15万社以上の企業に導入されるSalesforceはCRMツールのシェアトップであり、今後もさらに拡大していく見通しです。
一方で、サービスも多様でありカスタマイズも可能なSalesforceを、ベストな形で活用することは企業にとって容易ではありません。
特に、コンサルファーム・SIerの求人では、Salesforce開発エンジニアやSalesforceコンサルタントなど、Salesforceの名がつくポジションが増えたり、そうでなくともSalesforceでの実務経験を必須条件とする企業が増えています。
現在転職をお考えの方は、Salesforceの知識を活かして、コンサルファーム・SIerを選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。
- NTTデータ／Salesforceを活用したCRM提案・開発
- 株式会社 日立製作所／Salesforce開発エンジニア
- PwCコンサルティング合同会社／Salesforceコンサルタント
- INTLOOP株式会社／Salesforceコンサルタント
- 株式会社日本総合研究所／プロジェクトマネジャー(Salesforce活用分野)
- TIS株式会社／Salesforce Commerce Cloud導入プロジェクトのエンジニア
「コンサルティングファーム/エンジニア転職なら富士誇にご相談ください！」
記事作成者：株式会社富士誇 海野 愉里