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AI技術の現在とこれから~汎用性AI実現に向けて~

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AIとは?

AIとは、artificial(人工) intelligence(知能)の略称で、人間の知能をコンピュータによって再現する技術になります。

特に近年ではChatGPTに代表される生成AIの大流行も伴い、最も注目を集めている技術の一つと言えます。

このAI技術について、現在どのような種類があり、どのように使われているのかをご紹介いたします。

AIの種類

AIの種類の代表例として4つの種類が挙げられます。

画像認識AI:画像を解析し、そこに写る物体や特徴を識別するAI
 (具体例:Face ID、Google Photos、車両ナンバー認識。NTTデータ/画像診断支援ソリューション「MaestroAI」

・音声認識AI:音声をテキストに変換するAI
 (具体例:Amazon Alexa、Siri、Google アシスタント。TIS/音声・対話AIサービス「COET」(コエット)

・自然言語処理AI:人間の言語を理解、処理を行うAI
 (具体例:DeepL、Google検索、感情認識。NTTデータ/ニュース原稿の自動生成「AI記者」

・機械制御AI:機械やロボットなどの制御を自動化するAI
 (具体例:自動運転技術、ドローン、産業用ロボット。日立製作所/冷間圧延制御システム

画像認識AI

画像の解析により、そこに写る物体や特徴を自動的に識別するAIのこと。

このAIに大量の画像データを学習させることで、画像に写っているものが何であるのかを認識し、その特徴を数値で表現することで分類や識別を行っています。

【技術使用例】

・Face ID
・Google Photos
・車両ナンバー認識

音声認識AI

音声をテキストに変換するAIのこと。

マイクからの音声を解析、言語モデルや音響モデルを使用して音声を文字列に変換することで、音声入力をコンピューターが理解しやすい形式に変換し、様々なアプリやサービスで使用することができます。

【技術使用例】

・Amazon Alexa(スマートスピーカー)
・Siri
・Google アシスタント

自然言語処理AI

人間の言語を理解、処理を行うAIのこと。

機械学習やディープラーニングを活用することで、入力されたテキストから意味や構造を抽出して、言語の複雑なパターンや意味を理解することができます。

【技術使用例】

・DeepL
・Google検索
・感情認識

機械制御AI

機械やロボットなどの制御を自動化するAIのこと。

センサーからの情報を収集し、今自分が置かれている状況を判断して制御パラメーターのダイナミックな最適化を行うことで、適切なアクションの実行ができます。

【技術使用例】

・自動運転技術
・ドローン
・産業用ロボット

コンサル業界やSIerの取り組み例

AIの主な4つの主用な技術について紹介しましたが、実際にコンサル業界やSIerがどのようなプロジェクトを行っているかをご紹介します。

【紹介事例】

日立製作所:冷間圧延制御システム
TIS:音声・対話AIサービス「COET」(コエット)
NTTデータ
 ・ニュース原稿の自動生成「AI記者」
 ・画像診断支援ソリューション「MaestroAI」

日立製作所:冷間圧延制御システム

日立製作所は、これまで蓄積してきた多くの鋼板の形状パターンや操業の実績データを機械制御AIに学習させて、熟練工の操作ノウハウをデジタル化し、そこから自動で最適な制御動作を導出、冷間圧延機の制御へリアルタイムに適用させる技術を開発しました。 この技術により、従来鋼板の製造で行われていたオペレーターの手動操作による、鋼板の両端や中央部分が波打つような代表的な形状パターンの補正を機械制御AIに行わせることで、オペレーターの負担削減や熟練度によるバラつきが出てしまうという問題を解決しました。 材料加工技術は機械を安全な運用をしていく上での重要な基盤となるので、このようなAIを利用した制御は今後もっと広まっていくのではないでしょうか。

参照:
日立製作所/
鉄鋼プラント向けにAIを活用した冷間圧延機のリアルタイムな制御技術を開発

TIS:音声・対話AIサービス「COET」(コエット)

TISは、「ことば」(人間同士の対話や音声)の価値を最大化させ、ビジネスに新たな価値をもたらすことのできるサービスを目指して、音声認識や音声合成、翻訳、対話などを組み合わせた音声・対話AIサービスである、COETを開発しました。 COETは、会議の自動録音の他にも、FAQや翻訳機能を提供するインバウンド対応サービス、音声認識・音声合成などの技術とAIスピーカーなどのデバイスやロボットを組み合わせることで、自動対話を実現するクラウドサービスなどのメニューを提供しています。 このようにAI技術はそれ単体だけではなく、様々な製品と組み合わせて利用されることも多いため、これから開発されていくものに対しても適用できる可能性が大いにあり、将来性が非常に高い技術と考えられます。

参照:
TIS株式会社/TIS、音声・対話AIサービス「COET」(コエット)を展開

NTTデータ

NTTデータでは、AIを用いて様々なビジネス課題への対応を行っております。 その取り組み例として、以下の2つをご紹介します。

■ニュース原稿の自動生成「AI記者」

気象庁が公開した過去4年分の気象電文と、実際にアナウンサーが読み上げた気象ニュース原稿を、自然言語処理AIに学習させることで、新たな気象ニュース原稿を自動生成させるという技術です。 また、以下のようなNTTデータの他の記述によると、

“「日本語文法の正しさ」は、4点満点中3.86点(NTTデータ独自の採点基準)で、人が読んでも違和感が無いレベルに達し、「意味の正しさ」は、4点満点中3.07点(NTTデータ独自の採点基準)で、自動生成された気象ニュース原稿をわずかに修正することで、元の気象電文と矛盾しないレベルに達していることを確認しました。”

引用:  
NTTデータ/  
人工知能を用いたニュース原稿の自動生成に関する実証実験を実施  
~ディープラーニングによる「AI記者」実現の可能性を検証~  

■画像診断支援ソリューション「MaestroAI」

NTTデータは、画像認識AIにCTあるいはMR画像を学習させることで、がんや疾患、損傷などの異常の分類や識別が可能なAIモデルを製作し、放射線科医の負担削減や業務の効率化を目指しています。 2021年~2022年にかけて行われたスペインでのMaestroAIの実証結果は以下のようになります。

“アメリカの患者データで学習したMaestroAI®ソリューションを用いてスペインの患者データを解析した結果、F1スコア(適合率と再現率の調和平均)が左腎臓91.1%、右腎臓90.1%となった。(アメリカの患者データの場合、F1スコア結果が左腎臓93.3%、右腎臓91.5%であることから、頑健性が示されたといえる)
さらに、既存ソリューションをチューニングし再度スペインの患者データを解析した結果、性能が左腎臓+1.6、右腎臓+0.3ポイント向上した。”

引用:  
NTTデータ/  
画像診断支援ソリューション「MaestroAI®」のグローバル展開を目指しスペインで実証完了  
~海外データを用いた実証実験で多国籍のデータへの適用性拡張に成功~  

このように、グローバルなレベルでの展開も期待されているとわかります。 もちろんこの他にもNTTデータは様々な課題をAI技術を用いる解決策を日々模索しており、今やAIは我々の生活を支える上で欠かせない存在となっていると考えられるのではないでしょうか。

参照:
NTTデータ/AIの活用事例
NTT技術ジャーナル from NTTデータ

将来展望

AI産業は、技術の進化と社会への影響において大きな可能性を秘めています。

技術の進歩により、AIはますます多くの産業や分野に浸透することで、新たなビジネスモデルやサービスを生み出したり、様々な業務の自動化や効率化により生産性が向上させたりと、人々の生活がより便利で豊かになると期待されます。

また、これまで紹介してきたAIのような「特化型AI」と呼ばれる一部の人間の知能と同等以上の機能を持つAIの他にも、人間のあらゆる知能と同等以上の機能を持つ「汎用型AI」の開発にも今注目が集まっていることからも、AI開発業界はまだまだ伸びしろがたくさんあり、様々なキャリアプランが存在すると考えられます。

AI導入のメリット

・効率向上と生産性の向上
・労働不足の解消
・24時間稼働が可能
・危険な作業の代替可

AI導入のデメリット

・失業のリスク
・技術的な課題
・セキュリティリスク

富士誇(フジコ)の見解

特に日本では少子高齢化の進行を背景に労働力の不足問題が叫ばれていることからも、AIによる一部職務の完全自動化や、一部自動化による職員の労働量の負担削減の動きはどんどん広まっていくと考えられます。 その中で、AIに関する下記職種の市場価値が高まると考えています。

・AIエンジニア
 AIモデルの開発や実装に携わるエンジニアは、需要がさらに高まって行くと予想されます。 特に、ディープラーニングや機械学習、自然言語処理などの専門知識を持っていると尚良いでしょう。

・データサイエンティスト
 AIの基盤となるデータの収集、解析、モデリングを行うデータサイエンティストの需要が増加するでしょう。 データの洞察を得てビジネス上の意思決定をサポートする能力が求められます。

・AIコンサルタント
 AI産業は急速に発展しており、多くの企業や組織がAIの導入や戦略的な支援を必要としていくと考えられます。 従って、そのような専門知識や経験を有するAIコンサルタントの需要は非常に高くなると思われます。

少しでもAIに関してご興味があり、転職をお考えの方は、コンサルファーム・SIerを選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。

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記事作成者:株式会社富士誇 吉田 爽汰

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